05/04/2011

フランスの日常

4月28日

XXartが終わり、作品が一つづつ会場から消えていく。大きいから、みんな小型トラックでやってくる。作品を降ろしたり、車に運んだり、顔なじみになったアーティストたちと手伝いあって片づけていく。3か所に飾った私の作品も地上に降ろされて行った。

取り外した空間に、壁に、作品の余韻がまだ残っている。

残った人たちと食事。ここではランチが3時~、夕飯は10時~と遅いのだけれど、昼も夜も、前菜に生ハムやパテやサラダ、メインディッシュはチキンやビーフ、それに3種類はあるチーズ、そして手作りデザートとカフェのフルコース。ワインはランチでも飲む。ヘビーだけれど、大皿で回ってきて、量は自由にできるので助かった。

いろんな人とテーブルを囲み、おしゃべりをする。若者は英語ができるけど、50以上は得意でない人が多い。でも、なんとなく伝わるものだな。28,29、30。この3日間は自由にゆったり過ごそうとおもっていたのが、みんなが夜の予定を入れてくれる。

「その日は家にいらっしゃい」「その日は僕のアトリエに招待するよ」。夜がいっぱいになってしまうと、昼間を狙われる。嬉しいような、少しゆっくりしたいような複雑な思いだけれど、折角だからね。

豚というフランス語が通じなくて、豚真似をしたのが受けちゃったジャックおじさまは、初対面なのに、トゥールの伝統的な料理と作法を教えてあげたい、と招待してくれた。田中泯の踊りを語る役者連中から、盆栽は自然なのか、など討論する哲学者や作家が集まる深いパーティになった。アートに囲まれた15世紀の家は、無茶かっこいい!私の作品も額に入れて飾られていた。

「来年はこの部屋に泊まるといい。」2階のゲストルームを天遊の部屋にすると言いだした。あははは。。。この場所分からないし。。

毎日深夜まで大声で討論しながら、みんな生きていることを主張しているようだった。
フランス人。ストレートに表情を出さない、シニカルな大人たち。とことん話し合い、意見を戦わせることがだーい好きな、感受性の強い人達。この国の人たちはずっとそうやって生きてきたのだろうなぁ。

なんとなく、モネが、セザンヌが、ルノアールが、このまちでどう生きてきたかがみえたような気がした。

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