未体験ゾーンだった「香道」をたしなんできました。
In kodo, sniffing of the incense is expressed as ‘listening’ to the incense,
and as such,
it is called monko ( 聞香)
It began with the manners of the samurai community established in the Muromachi period
and developed during the Edo period.Unlike perfume,
it is a faint fragrance.
One enjoys the scent of incense rising from the koro (incense burner) held inside their palms.
香りを聞く、という表現がどういうことかわからなかったのですが、
体験して納得。
香水や線香などの強い香りと違い、
あまりにも仄かで、澄んでいる。
香炉に手を当て、3回聞くのですが、
目をつぶり、繊細な気配を感じ取ろうと、しぜん、深い呼吸になりました。
正にそんな気分。
香木の香気は化学合成品と違い、精神的な落ち着きや、病気の予防のような
漢方薬的な効用もあるとか。
室町時代、東山文化の足利義政を取り巻く貴族、武士の階級で、
華道、茶道、とともに、「三道」として体系化されたもの。
世界中を見ても「香り」を芸術にまで昇華させ、精神性を追求する芸道はなく、
まさに精神的に落ち着き、円満な人格を形成するのに役立つ、
日本古来の世界でした。
こういうものが、日本人の「凛として、気配を察する」精神文化をつくってきたのかと、
おもったのでした。
香木は天然のもので、数千年の時間をかけてできた埋もれ木。
資源に限りある貴重なものなのです。