4月の海外イベント、フランス「XXart展」に参加したときやった、
初めて見る書の道具にみんな目をキラキラさせて、
4月の海外イベント、フランス「XXart展」に参加したときやった、
初めて見る書の道具にみんな目をキラキラさせて、
お世話になったマダムの家。
4月28日
XXartが終わり、作品が一つづつ会場から消えていく。大きいから、みんな小型トラックでやってくる。作品を降ろしたり、車に運んだり、顔なじみになったアーティストたちと手伝いあって片づけていく。3か所に飾った私の作品も地上に降ろされて行った。
取り外した空間に、壁に、作品の余韻がまだ残っている。
残った人たちと食事。ここではランチが3時~、夕飯は10時~と遅いのだけれど、昼も夜も、前菜に生ハムやパテやサラダ、メインディッシュはチキンやビーフ、それに3種類はあるチーズ、そして手作りデザートとカフェのフルコース。ワインはランチでも飲む。ヘビーだけれど、大皿で回ってきて、量は自由にできるので助かった。
いろんな人とテーブルを囲み、おしゃべりをする。若者は英語ができるけど、50以上は得意でない人が多い。でも、なんとなく伝わるものだな。28,29、30。この3日間は自由にゆったり過ごそうとおもっていたのが、みんなが夜の予定を入れてくれる。
「その日は家にいらっしゃい」「その日は僕のアトリエに招待するよ」。夜がいっぱいになってしまうと、昼間を狙われる。嬉しいような、少しゆっくりしたいような複雑な思いだけれど、折角だからね。
豚というフランス語が通じなくて、豚真似をしたのが受けちゃったジャックおじさまは、初対面なのに、トゥールの伝統的な料理と作法を教えてあげたい、と招待してくれた。田中泯の踊りを語る役者連中から、盆栽は自然なのか、など討論する哲学者や作家が集まる深いパーティになった。アートに囲まれた15世紀の家は、無茶かっこいい!私の作品も額に入れて飾られていた。
「来年はこの部屋に泊まるといい。」2階のゲストルームを天遊の部屋にすると言いだした。あははは。。。この場所分からないし。。
毎日深夜まで大声で討論しながら、みんな生きていることを主張しているようだった。
フランス人。ストレートに表情を出さない、シニカルな大人たち。とことん話し合い、意見を戦わせることがだーい好きな、感受性の強い人達。この国の人たちはずっとそうやって生きてきたのだろうなぁ。
なんとなく、モネが、セザンヌが、ルノアールが、このまちでどう生きてきたかがみえたような気がした。
毎日、沢山の人達がワークショップにやって来る。一本線と丸に点の太陽、このふたつだけなのに相当楽しそうだ。
この初体験に、ワクワクしているのを感じる。
新しい漢字と、古い文字、3,000年の時が流れていると知ると神秘性にますます拍車がかかるらしく、誰もが古代文字を指さし、この方がイメージしやすいという。
最後に、名前の意味を漢字で書いてあげた。体の大きなジャックは「地躍」。大地に根ざした躍動感と説明するとすこぶる上機嫌になった。美人のミランは「美蘭」、花屋のドミニックは「土魅人來」、キーティは「輝照」コスモ君は「大宇宙」。陽気なおじさんが、私にも「美」がいっぱい入った名前を書いて欲しい!といって、みんなを笑わせていた。
漢字の持つ世界が彼らの名前に物語を生み出していった。
「天遊、早く来て!市長が来ているの」Nobuyoshiホールにいくと、女性市長を前にアーティストが集まっていた。10mの天遊作品のまえに主催のマダムと市長に挟まれるかたちで立たされた。義捐金の集計も行われたようだ。市長の挨拶のあと、スピーチをうながされる。
えええ?日本を代表したコメントでなければならない・・・。
大きな拍手をもらった。みんながハグしにきてくれた。役目は微力ながら果たせたかな?。
これから日本という国に責任を持たないといけなくなってしまった。
4月26日は最終日一日前。
参加アーティストが集まるピクニックパーティーに誘われた。スペインの血が入った武田鉄矢似のジョンは、フランスでは売れっ子のアーティスト。ちょっときむづかしいけど、女好き。あー、もっとフランス語をやってくればよかった!
第二外国語どうし、一生懸命英語で話し合った。
日本の精神、恋愛観、禅、神、アニメ・・・。
フランス人は討論するのが大好きなんだな。
彼らにも震災に対する日本へのメッセージを書いて欲しいなと呼びかけたら、ほぼ全員が書きに集まってくれた。
凄いアーティストばかりだから、絵あり、言葉あり、イラストあり、凄い作品ができちゃった。
みんなずっといて、他のアーティストが何を書くか見守っている。
竹の絵ので有名なアーティスト、カイトで有名なアーティスト、動物が得意なアーティスト、などなど。
繊細な彼は、描きたいけどかけない位悲しい、と私を抱きしめてくれた。
その時、美奈子ドミニックが歌い出した。
ルルルル ルルル、ルルルル ルルル~♫。
星に願いを、だった。壁のホールに、みんなの声がこだまし、天に向かっていくようだった。
お別れにみんながハグしてくれた。涙が出そうだった。
世界は繋がっているんだな。
今回の寄せ書き、どこかで発表したいと思っている。