天王寺の上善堂入口は、文字の変遷のナガーイ巻物がお迎えします。
組員が真剣に何ヶ月も書き込んだ臨書の巻紙作品です。
古代文字(甲骨・金文)から、隷書、木簡と、並びます。
図から漢字へ、どんどん変わっていくのが分かります。
でもただの臨書と、素通りしないであげてください。
実は大変な苦労が隠されているんです。
長さは4m以上あるのですが、途中で止まるとリズムが崩れる、と
組長が指摘するので、一気に書き上げなければなりません。
でも、そんな大邸宅に住んでいる組員はほとんど皆無なので、、、
リビングを超え、廊下を伝って玄関の先まで紙をのばして
家族のひんしゅくをかった人
ベランダから下の階に向け、紙を垂らして乾かしながら書いた人、
夢中になって、8m以上書き続け、家中巻紙だらけになってしまった人、などなど、
皆それぞれの奮闘ぶりが隠されています。
面白いもので、隠されると、人はそこを見たくなるらしく、
巻紙を引っ張って鑑賞している人たちが何人もいました。
なので二日目の今日は、全部伸ばします。
8mの作品は、きっとお堂から離れた社務所まで届いてしまうかもしれません。
でもせっかくの作品ですから、広げましょう。
さぁ、じっくり鑑賞したら、いよいよ本堂の中です。
震災をテーマにした、メッセージ性の強い作品が並んでします。
初日いらした方のなかには、思わず涙ぐまれた方もいらっしゃいました。
作品によって何かが呼び起こされたのでしょうか。。。
ある方は東北の出身でした。
ある方はお友達が被災していました。
ある方はボランティアに行った時の惨状を思い出されました。
多くの方たちが 何かしらの形で東北と関わっていたことに、
驚かされました。
二日目の今日は、どんな出会いが待っているのでしょう。
アートに何ができるのか、気づきの一日になりますように。。。